会社初!コンシューマーでのオリジナルゲーム開発チームに迫る! Vol.1

目次


はじめに

今回は、弊社初となるコンシューマーでのオリジナルタイトル開発チームに直撃インタビューしてまいりました。 インタビューにお答えいただくのは、プロジェクトリーダーのIさんプランナーのT2さんです。

受託開発との違いや、技術的な工夫などご紹介しておりますので是非ご覧ください!

どういったゲームを開発しているのか

──早速ですが、どういったゲームを開発されているのでしょうか?

I:アクションパズルゲームですね。

T2:もともとパズルの方が強かったのですが、テーマチェンジにともなってアクション性が強くなりました。


──やり込み要素などはありますか?

I:繰り返し遊んで、より高いスコアを目指すようなゲームです。

近しいジャンルは「脳トレ」です。

ちょっと全然違うイメージを抱かれるかもしれないのですが、ゲーム内容としては知性を要するものになるので、 そういった意味で、脳トレです。

T2:「自分が操作したことによってどう変わるのか」を瞬時に考えて操作するので 反射神経も必要かもしれないです。

コンシューマーでオリジナルを創り始めたきっかけ

──なぜ今、コンシューマーでオリジナルを創ろうと思ったのでしょうか?

I:社内でオリジナルを創れるラインを増やしたいという想いがあります。

これを機会に会社で新しい仕事の幅を広げていきたいです。


──弊社では近年スマートフォンゲームを中心に開発してきたが、なぜコンシューマーを選んだのでしょうか?

I:今の開発チームは、少し前に大きなプロジェクトを終えたメンバーがほとんどです。

そういったメンバーの布陣や会社の状況を考え、やったことないものに挑戦しよう! という話になりました。

T2:以前からSteamのインディーズが熱いなと感じていたことと同時に、Switchでゲームを創ってみたいという気持ちもあったので コンシューマー(SwitchとSteam)でオリジナルを開発しようということにりました。

f:id:rf-blog-sagyo:20200519174532p:plain
開発中の為モザイク処理しております。

受託開発との違い

──受託と自社開発での大きい違いはありますか?

I:一番大きいことはプロモーションを自社で行う ということでしょうか。

いつもは受託開発ですのでその部分はあまり経験がなく、今現在大変さが身に染みているところです。


──開発方面での違いはどうでしょうか?

I:実を言うと開発自体は受託とそんなに大きく変わらないと思っています。

会社のHPにもありますが、もともと受託開発を請け負っていても、ただ指示通りに創っているわけではなく 「おもしろいと思ったものを提案しますよ」というスタイルでやっていたので。

現在のチームは少人数のチームなのですが、セクション問わず各々の意見を募ってトライできるのは良いなと思います。

T2:今創っているオリジナルゲームは一度テーマ変更しているのですが、変更前の元々の企画も今の企画もチーム全員で話し合って創りました。 まずは開発費と人数規模をしっかりチームで決めて、それに見合う企画を出し合います。

企画を出し合う為には何かとっかかりがないといけないなと思ったので、皆で好きなインディーズのゲームを話し合ったりしました。 最終的には8案くらいでていたかなと思います。 8案全部面白そうで、できることなら全部製品化したかったのですけれど、もちろん難しいので最後は「今自分たちがしっかりと開発できてコストに見合うものは何か」という観点で決定しました。

制作体制や期間

──現在の開発での工数や想定している期間など教えて頂きたいです。

I:大体21人月*1ですかね。

最短で半年くらいで制作しようと思っています。今年の秋冬くらいには…。

今回の開発にあたって工夫したこと

──開発にあたって工夫したことを教えて頂きたいです。

I:開発に使用する予定だったアセットが、ゲームのルールの仕様にあっておらず、 メンバーがアセットの仕様変更を行い使いやすいようにしたことです。 また、マルチプラットフォーム向けの検証も時間をかけて行っています。

今回の開発は「コストを抑えて、ゲームパフォーマンスを最大限引き出す」をテーマにしているのですが

こうして自分たちの手を使わずに作業できることを増やせばコストを抑えることにもつながります。

また弊社には社内基盤を整えるチームがあり、そのチームとも連携して新しいプラットフォームに対応してもらっています。

f:id:rf-blog-sagyo:20200519141208p:plain
アセットを拡張し、プロジェクトに合ったマップツールへ


──開発を始めるにあたり一番最初に調べた技術的仕様はなんでしょうか?

I:まずはSwitchに関するスペックです。 解像度であったり、どのくらいのメモリが使えるのかであったり。

今まではスマートフォンアプリ開発が多かったので、やはり違う部分は多くありました。 新しいプラットフォームで開発を行う際は、「これでどのようなゲームを表現することが可能なのだろう」と調べることが重要かと思います。

T2:あとは、各種サービスとの連携についても調べました。 ゲーム本体以外でも、どういった遊び方ができるだろうと。 幅広いお客様に色々な楽しみ方をして頂いて飽きない作品にしたいです。

スマートフォンゲームを創る時と比べて、苦労した点

──これまでの開発と比べ苦労した、大変だと感じる点はありますか?

I:先ほどもお答えした通り、新しいプラットフォームで開発するという事自体がとても大変です。

今までの、弊社でいうとアプリゲームが多いですが、それとは入力形式が全く違っていたり…

プランナーもエンジニアもお互い大変です。

T2:スマートフォンですと、タッチしたら反応するというインプットですが、コントローラーやキーボードだと入力したときのUI的なルールが複雑です。こちらもチーム全員と検証して考えました。

Steamですと、マウスで動くのかキーボードで動くのかパッドで動かすのか…パターンが結構あるので、ボタンの出し方などかなり時間を使って検証しました。大変でした…。

f:id:rf-blog-sagyo:20200519142804p:plain
開発チームのお二人。

おわりに

やはり新しいプラットフォームで開発するということは、技術的な検証に多く時間を使い、様々なお客様に楽しんで頂けるような工夫が行われているようです。

引き続き、コンシューマーゲーム開発チームのインタビューを続けてまいりますので、次回も楽しみにお待ちください!

*1:人月:1日8時間、1か月20日稼働すると仮定して工数を計算したのが人月です。つまり「1人のエンジニアが1日8時間、20日作業してこなせる仕事量」が1人月となります。