企画書の書き方【前編】

初めまして。RFプランナーのあもんと申します。 今回は自分が企画書を書く際に大切にしていることをまとめます。

おそらく学生の方の多くは課題や就活で"大体5ページくらいの企画書にまとめる"ということをやってることかと思います。 しかしお仕事で使う企画書は違います。まずページ数が違います、大体20~30ページくらい書きます。

業務で作成する企画書は色々な人が見て、色々なことを考えるために使われるので、色々書いてるとこのくらいのボリュームになっちゃうんですよ。

それではここからはその"色々"の一部を説明しながら、大切にしてることを紹介していきたいと思います。

大切なこと①_企画書はゲーム内容を説明する「だけ」のものではない

企画書は大きい意味での「商品企画」であり「プロダクト企画」になっていることが大切です。 企画書が「ゲームの説明資料」となっているだけでは不十分だと思っています。

もう少し詳しく書くと、企画書というのは「RFは現在の市場に対してこのように考え、この企画であれば勝算がある」という提案になります。 そのうえで「企画書のゲームは売れる自信があるので、この企画を買ってください」という内容になっていることが望ましいです。

企画書のメインは「ゲーム内容の説明」にはなりますが、その説明によってゲームを作ることで発生する「プロダクトを説明する」ことが目的となります。 あくまでゲーム内容の説明はその手段です。

よって「このゲームは売れる」という商品性を説明することが大切となります。

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私は「△」を作りたがるので平社員です。正直なことを話すとユーザーのことを考えて作ったゲームが10万本売れるよりも、自分が好き放題作って1万本売れる方が、私は超嬉しい!

ですがやはりユーザーのことを考えて作り、ユーザーに楽しんで頂くことでご支持を頂き、そしてその支持をユーザーから「お金」という形で支えて頂く。そうして得たお金でさらにユーザーに楽しんで頂けるゲームを作る。これを続けることがゲーム制作というお仕事だと思っています。

お金って大切なんですよ。少なくとも私が「超嬉しい!」と思うことよりもはるかに大切です。得たお金でゲームを作り続けてゆくことができれば、いつか好き放題作ったゲームが100万本売れる日だって来るかもしれません。

大切なこと②_企画書は色々な方が見る

企画書を見るのは、上は決裁者からディレクター、下は現場の人まですべての人が目を通すことになります。 それぞれ見る人の立場によって重点を置く部分は異なります。

そのため企画書にはそれぞれの立場、視点の人が読んで理解できる内容を盛り込んでいることが重要です。

それぞれの視点から重点を置く部分について簡単にまとめるとこのような感じです。

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プランナーは色々な人に色々なことを「伝える」お仕事なので、企画書作成においても皆に伝わるものを作ることが大切ですね。

大切なこと③_コンセプトを決めよう

企画書は色々な人が目を通します。 そのため読んだ人がどんなゲームなのかをより解りやすくするために、まずはコンセプトを立てましょう。

企画アイデアを最終的に企画書の形に落とし込むためには企画に明確な「コンセプト」が定義されていることが重要です。 このコンセプトこそが企画書の核であり、コンセプトによって企画書の印象の大半は決定されると言っても過言ではありません。

私は企画書は基本的に「企画=コンセプト=ユーザー体験」と思っており、ジャンル、ゲームシステム、世界観などはそのコンセプトを表現するための部品と考えています。

またコンセプト一言だけでどんなゲームかを明確にするのは結構難しいため、手段としてを「サブコンセプト」を三つほど書くようにしています。 サブコンセプトは「コンセプトをどのような形で表現するかをより具体的する」「コンセプトの弱点を補う」ような補足を書くことを心掛けています。 補足することによってコンセプトが単なる妄想でなく、ゲームの中でどのように具体的に表現されるかをより伝えやすくなります。

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続きは後編で!

今回は私が企画書を作る際に大切にしていることの説明でした。 次回は実際の企画書作成の流れを説明させて頂きます。